患者満足度の指標

患者満足度アンケート

分子・分母
 分子:患者満足度アンケートの総合評価で「満足している」「やや満足している」と回答した合計
 分母:患者満足度アンケートの総合評価に回答した総数
備考(除外項目等)
 入院・外来について算出
指標の説明
 患者満足度とは、「受けた医療に対してどのような点にどの程度満足できたかという患者の印象を表すもの」と定義され、病院改善の軸と位置づけられています。当院では患者中心の医療サービスを提供するため、患者満足度調査を利用したサービスの改善に取り組んでいます。具体的には、年に1度、病院入院患者・外来患者を対象に、それぞれ15項目、13項目について5段階評価で行います。その中に総合的評価項目として「全体的に満足している」との問いに対し「そう思う」「どちらかといえばそう思う」と答えた割合を指標としてみています。
考察
 2021年度患者満足度調査の総合評価で「満足している」「やや満足している」と回答した割合は、入院87.7%(前年より3.9ポイント上昇)、外来90.3%(前年より1.1ポイント上昇)、となりました。
 実施日数は前年と同様5日間で実施しましたが、集計作業の関係で、実施月を12月(例年3月)に変更しました。
 アンケート回収数は外来921件(前年比116%)、入院81件(前年比109%)とどちらも増加しました。
 回収率(配布枚数に対する回収枚数の割合)は外来79.1%(前年89.9%)、入院90%(前年39.8%)となりました。入院の回収率が著しく向上していますが、回答可能と思われる方へのみ、アンケート配布している実態があったため、数値にバイアスがかかっている可能性があります。
 各設問の平均評点は外来8.1(+0.1ポイント)、入院8.2(+0.2ポイント)でどちらも微増となりました。
 入院の各設問の評点で0.5ポイント以上の上昇率を示した項目は、「職員の身だしなみは清潔であった」が9.4(+0.6ポイント)、「入院中の指導内容は療養に役立つものであった」が8.4(+0.6ポイント)、「診断や治療のための機械や設備は十分だった」が8.7(+0.5ポイント)でした。一方で評価を下げかつ評点8.0以下となった項目は、「入院生活を送るうえでの案内や説明は十分だった」が7.7(-0.2ポイント)、「この病院を知り合いに紹介したいと思う」が6.9(-0.2ポイント)となりました。昨年度評点7未満の項目であった「入院中の食事は満足できるものだった」は6.2(+0.1ポイント)となりました。
 外来の各設問の評点は変化に乏しかったですが、0.2ポイント以上上昇した設問は「会計の待ち時間は我慢出来るものだった」7.5(+0.3ポイント)、「全体として利用しやすかった」7.7(+0.2ポイント)でした。
 「この病院を知り合いに紹介したいと思う」は6.8で、前年と同様の結果となりましたが、“どちらともいえない”と回答した割合に注目すると14%となっており、他の設問よりも高値を示しました。“どちらともいえない”の割合が高い他の設問(「診察の待ち時間は我慢出来るものだった」12%、「会計の待ち時間は我慢出来るものだった」9%、「全体として利用しやすかった」8%等)を改善することで、評点上昇につながると思われます。更に細かい患者行動分析(PXサーベイ:Patient eXperience)の導入についても検討します。