検査・病理の指標
検体検査の報告が30分以内に行えた割合
- 分子・分母
- 分子:到着から検査結果検収まで30分以内に完了した件数
分母:外来で緊急検査オーダーされた検体件数
- 備考(除外項目等)
- 外来の指標
- 指標の説明
- 外来迅速検体検査加算を取得しており、速やかな結果返却を目的に報告時間の検証を行っています。緊急検査依頼のあった生化学・血算などの全検査件数のうち、検査結果を30分以内に報告できた件数の割合を算出しています。
- 指標の種類
- 検体検査30分以内報告率
- 考察
- 緊急検査は、検体到着から検査前処理に15~20分、分析に10分と全体で25~30分程時間
を要するため、結果報告は最短で30分以内を目安にしています。
2023年度の30分以内報告率は89.0%と前年度と比べ3.1ポイント上昇しました。必要な再検査、採血採り直し検体も含めておおむね80%の目標は達成出来ました。
遠心条件の統一、検査前処理の方法、特に機器トラブルに繋がるフィブリンの除去等、技
師全員が一定の水準で行えるよう研修・指導を行っています。
2024年度は外来棟検査室での血液検査測定を開始します。30分以内で緊急検査報告ができる
よう更なる改善に努めたいと思います。
輸血製剤の廃棄率
- 分子・分母
- 分子:廃棄赤血球製剤(RCC)単位数
分母:輸血赤血球製剤使用単位数+廃棄赤血球製剤単位数
- 備考(除外項目等)
- 自己血は含まず
- 指標の説明
- 血液製剤の適正使用の推進とともに、廃棄血を減らし貴重な血液製剤の有効活用をおこなっていくことが必要です。各年毎に当院で準備した赤血球製剤の全体数に占める廃棄赤血球製剤の割合で廃棄率を計算しています。
- 考察
- 血液製剤廃棄を抑制するための診療部への情報提供や輸血予定日の未使用製剤の確認を継続して行っていることに加え、赤血球製剤の有効期限が21日から28日へ延長されたことも大きな要因となり2023年の廃棄率は0%となりました。今後も適正な輸血のための輸血管理体制を整備し、輸血療法委員会を中心に輸血に携わる全職員への教育を継続していきます。
2023年度は血液センターより講師を迎え血液製剤の使用指針について多職種学習会を開催し、血液製剤の適正使用について理解を深めました。今後も貴重な血液製剤の有効活用のために病院全体で取り組んでいきます。
- 参考文献等
- 令和4年度厚生労働省血液製剤使用実態調査