検査・病理の指標
検体検査の報告が30分以内に行えた割合
- 分子・分母
- 分子:到着から検査結果検収まで30分以内に完了した件数
分母:外来で緊急検査オーダーされた検体件数
- 備考(除外項目等)
- 外来の指標
- 指標の説明
- 外来迅速検体検査加算を取得しており、速やかな結果返却を目的に報告時間の検証を行っています。緊急検査依頼のあった生化学・血算などの全検査件数のうち、検査結果を30分以内に報告できた件数の割合を算出しています。
- 指標の種類
- 検体検査30分以内報告率
- 考察
- 緊急検査は、検体到着から検査前処理に15~20分、分析に10分と全体で25~30分程時間を要するため、結果報告は最短で30分以内を目安にしています。
2021年度の30分以内報告率は83.6%と前年度と比べ3.8ポイント上昇しました。必要な再検査、採血採り直し検体も含めておおむね80%の目標は達成出来ました。
遠心条件の統一、検査前処理の方法について、技師全員が一定の水準で行えるように引き続き改善を行い、緊急検査報告が30分以内でできるよう更なる改善に努めたいと思います。
輸血製剤の廃棄率
- 分子・分母
- 分子:廃棄赤血球製剤(RCC)単位数
分母:輸血赤血球製剤使用単位数+廃棄赤血球製剤単位数
- 備考(除外項目等)
- 自己血は含まず
- 指標の説明
- 血液製剤の適正使用の推進とともに、廃棄血を減らし貴重な血液製剤の有効活用をおこなっていくことが必要です。各年毎に当院で準備した赤血球製剤の全体数に占める廃棄赤血球製剤の割合で廃棄率を計算しています。
- 考察
- 2021年の廃棄率は1.4%となりました。RBC発注単位数586単位中4単位の廃棄が発生しました。廃棄例の1例目は手術中の出血に対して輸血製剤を8単位発注しましたが、予定より使用量が少なくて済んだため2単位残余その後使用例なく廃棄、2例目は出血性ショック状態で輸血製剤発注8単位発注しましたが4単位輸血で容態が安定し4単位残余、2単位は他患者に転用、2単位廃棄となりました。適切な輸血準備、適正使用と考えられます。
適正な輸血のための輸血管理体制を整備し、輸血療法委員会を中心に診療部、看護部、輸血部(臨床検査科)等輸血に携わる職員への教育の継続の結果、低い廃棄率を維持できています。今後も貴重な血液製剤の有効活用のために病院全体で取り組んでいきます。
- 参考文献等
- 厚生労働省血液製剤使用実態調査