泌尿器科

診療案内

基本的な泌尿器科検査と治療を行っています。排尿障害 (尿失禁・尿排出障害など)・尿路性器悪性腫瘍・尿路結石・尿路性器感染症 ・先天尿路奇形など泌尿器疾患全般の診療を行っています。悪性腫瘍に対する治療では、放射線治療を除いた手術・化学療法を行っています。

2010~12年の統計では、外来患者数は、それぞれ5783・5426・5471名で、手術件数は、106・108・143件(うち21・27・29件が悪性腫瘍に対する手術)。尿路結石に対する体外衝撃波結石破砕術(ESWL)は41・26・40症例に行いました。検査・手術は低侵襲を目指し、腹腔鏡・内視鏡をできるだけ利用しています。

当科を受診される方々は、高齢化社会の急速な進行を反映し、男性では前立腺肥大症による排尿困難、女性では尿失禁などの排尿障害で受診される患者さまが増加しています。一般に高齢者の排尿障害の問題は、生命に関わらないため、今まではあまり注目されていませんでしたが、当科ではこの問題について、患者さまとご家族のお役に立てるような相談や診療を心がけ、検査・手術にも力を入れています。また、倉敷市の前立腺癌検診2次精密検査施設として地域の先生方からご紹介をいただいていますが、前立腺癌のみならず膀胱癌・腎癌など尿路性器悪性腫瘍の診断・治療も積極的に行っています。

2006年11月からは女性骨盤臓器脱 (膣から膀胱や直腸、子宮などの臓器が脱出する状態)に対する新しい治療を導入しました。女性骨盤臓器脱は骨盤底の筋肉や靭帯が緩むことによって生じ、薬では治せないため、治療の基本は手術療法になります。治療によってより快適な生活を望む方にはお勧めしています。従来行われてきた手術(膣壁縫縮術)は、自分の体の緩んだ組織同士を縫い縮めるため、3割程度の再発を認めました。そのため最近ではメッシュによる膣壁補強手術であるTVM手術(骨盤臓器を無理に引き上げるのではなく、より自然な位置に矯正し、力がかかってもそれ以上下がらないようにする手術)が行われており、子宮の温存が可能で再発率が少ないことから標準術式となりつつあります。

質性膀胱炎と膀胱水圧拡張術について

間質性膀胱炎は、細菌による膀胱炎とは異なり、 膀胱の粘膜の下にある間質といわれる部分の炎症で起こる疾患です。 原因はまだ明らかになっていませんが、頻尿 ・尿意切迫感 ・(蓄尿時) 膀胱部痛などの症状が強く、 医療機関を受診しても、通常の治療でなかなか治らないため、慢性膀胱炎であるとか、 婦人科の病気だから子宮を摘除しなさいとか、時によると神経症だとかの扱いを受けてきた疾患です。

間質性膀胱炎の診断と治療に、現在最も有用なのが 『膀胱水圧拡張術』 です。 腰椎麻酔で膀胱内に生理食塩水を注水して、膀胱を拡張・排水することで、 粘膜の変化や出血の様子から間質性膀胱炎を診断します。 また同時に痛みをやわらげて、膀胱容量を増加するという治療効果があります。

厚生労働省はこの方法を先進医療として指定していましたが、 平成22年4月より保険収載されましたので、3割負担の方で 32,000円程度の負担が減少することになります。

主な医療設備

  • 膀胱ファイバースコープ(OLYMPUS社 CYF-2) 2本 ’05更新
  • 干渉低周波尿失禁治療器ウロマスター(SD-U2000) ’05導入
  • ウロダイナミックシステム(MMD社 アルファ SX) ’04導入
  • 体外衝撃波結石破砕装置(SIEMENS社 Lithostar multiline) ’02導入
  • 超音波診断装置(TOSHIBA社 SSA-340A) 1996導入
  • 超音波診断装置 (TOSHIBA社 NEMIO SSA-550A) ’03導入
  • 体腔内プローブ(TOSHIBA社 PVL-715RT) ’03導入
  • 体外衝撃波結石破砕装置(ドルニエ社 DeltaⅡ) ’16導入

外来診療スケジュール

外来棟2階
午前 矢野
受付11:30まで
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医師紹介

矢野 敏史

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卒業年
平成17年
資格
日本泌尿器科学会認定泌尿器科専門医