薬剤の指標

(A)採用薬品数 (B)新規採用薬品数

指標の説明
有効性、安全性、経済性を評価し、診療に必要な薬剤を過不足なく用意することは、薬事委員会の重要な役割です。エビデンスの確立した医薬品を採用し、不必要な薬品の採用を中止し、採用薬品を一定の基準のもとに整理することは、薬物療法の向上や、医療事故防止に寄与できます。
指標の種類
プロセス
考察
2020年度の新規採用医薬品は、前年度より上回る結果となりました。後発医薬品への切替も進みましたが、製薬会社による供給制限等の影響を受け、同種同効薬への切り替えを余儀なくされました。また、新型コロナウイルス感染予防策により製薬会社からの新薬説明会の機会が減少し、医師からの問い合わせや申請が減少しました。
今後、新しい環境での情報取得を構築し、エビデンスに基づいた採用薬の見直しを行う中で、同種同効薬の採用基準、使用方針を明確にし、合理的な判断のもとに薬品の整理を進め、有効性、安全性、経済性を考慮した新規医薬品の採用を進めたいと考えます。

服薬指導実施率

分子・分母
分子:指導実患者数
分母:入院患者数(繰り越し患者数+新入院数)
備考(除外項目等)
月毎の実施率の年平均を服薬指導の実施率として算定しています。
指標の説明
病棟薬剤師の行う業務には、患者の薬物治療の適正化、副作用モニター、持参薬チェック、服薬指導などがあります。特に服薬指導は、患者と直接面接して行う業務であり、薬物治療への理解を促し、服薬アドヒアランスを高め、治療効果の改善に結びつきます。それだけに、多忙な薬剤師業務の中にあっても特に重視して取り組んでいるもののひとつです。入院患者のうち、薬剤管理指導を受けた患者の割合が高いほど、医療の質が高いと考えられます。
考察
2020年度は70.4%で実施率は昨年比で0.4ポイント減少しています。2020年度は人員減少があったものの、昨年実績を維持できたことは、薬剤師の奮闘によるところと評価できます。
目標に掲げている「入院後遅くとも3日以内に初回面談をする」を意識した体制を整え、薬剤師の数の適正化と業務効率を再度構築し、入院時・退院時のみならず入院期間中の薬剤管理を行い、患者へのよりきめ細かい服薬指導を実施できるよう努めたいと思います。

服薬指導実施数

指標の説明
病棟薬剤師の行う業務には、患者の薬物治療の適正化、副作用モニター、持参薬チェック、服薬指導などがあります。特に服薬指導は、患者と直接面接して行う業務であり、薬物治療への理解を促し、服薬アドヒアランスを高め、治療効果の改善に結びつきます。それだけに、多忙な薬剤師業務の中にあっても特に重視して取り組んでいるもののひとつです。
考察
2020年度の服薬指導件数は前年より約月100件減少しています。減少の要因として、人員不足に加え、患者数の減少に伴ったためと思われます。患者の確保や人材確保、若手薬剤師の育成や業務の効率化を一層すすめることが重要です。 服薬指導の実施回数が増えることにより、患者の薬物療法へのきめ細やかな支援が実現でき、薬物療法の向上や医療事故防止に寄与できます。若手薬剤師の教育・指導を重視し、今後もわかりやすい指導説明を進めていきたいと思います。

薬剤師外来指導数

指標の説明
当院では、化学療法や糖尿病治療、吸入療法を行う呼吸器疾患の患者に対し、医師の診察前に薬剤師が患者の服薬状況や副作用症状を把握することやインスリンや吸入薬等の手技を患者に確認することで治療の確実性が向上します。問題点なども事前に把握することが出来、患者の生活背景や副作用発現状況に合わせた薬剤の選択、処方提案は、医師の診療の手助けとなり、患者のアドヒアランスの維持向上に寄与します。
考察
2020年度は、外来患者数の減少に伴い外来指導数も減少しました。 外来における薬剤師の服薬指導は、患者の服薬アドヒアランスに影響を及ぼすため、薬剤部中央業務の人員配置、効率化を図り、今後も外来患者の服薬指導を充実させていきたいと思います。

AUD

分子・分母
分子:特定抗菌薬使用量(g)/DDD(g)×100
分母:入院患者の総在院日数(bed days)
指標の説明
抗菌薬の不適切な使用は、薬剤耐性菌を増加させる一因です。薬剤耐性感染症による疾病負荷を減らすためには、抗菌薬の適正使用が極めて重要です。薬剤耐性対策アクションプランでは、抗菌薬の使用量削減が成果目標に掲げられています。当院の抗菌薬の使用状況を年次推移で把握することで、対策を立て、抗菌薬適正使用に繋げていきたいと思います。
考察
2020年度は、届け出の必要な12種類の抗菌薬のうち、メロペネム、バンコマイシンが増加しました。一般的に、抗菌薬適正使用が推進されると、カルバペネム系薬剤のAUD減少、バンコマイシンのAUD微増が見られるとされています。今年度は、NHCAPや血流感染の増加が目立ちましたが、抗生剤薬の選択に関しいっそうASTの関与が必要と考えられます。今後は、培養の提出頻度、De-escalationなどを意識し、広域抗菌薬、特にカルバペネム系の適正使用と最終的なAUDの減少を重点目標として、抗菌薬適正使用チームの活動を継続していきます。