検査・病理の指標
検体検査の報告が30分以内に行えた割合
- 分子・分母
- 分子:到着から検査結果検収まで30分以内に完了した件数
分母:外来で緊急検査オーダーされた検体件数
- 備考(除外項目等)
- 外来の指標
- 指標の説明
- 外来迅速検体検査加算を取得しており、速やかな結果返却を目的に報告時間の検証を行っています。緊急検査依頼のあった生化学・血算などの全検査件数のうち、検査結果を30分以内に報告できた件数の割合を算出しています。
- 指標の種類
- 検体検査30分以内報告率
- 考察
- 従来、緊急検査は検体到着から検査前処理に15~20分、分析に10分と全体で25~30分程時間を要するため、結果報告は最短で30分以内を目安としています。
2024年5月より外来棟検査室での緊急検査測定を開始しました。(一部検査項目は除く)それにより検体搬送時間の短縮、迅速検査対応項目が増えた一方で、生化学自動分析機の分析時間は測定項目により5~20分と異なり、30分以内報告率は58.8%でした。このため、5月より分析時間を加味した40分報告率も同時に調査し84~89%程度の報告率を維持しており、2025年度は40分以内報告率で算出する予定です。遠心条件の統一、検査前処理の方法、結果遅延に繋がるフィブリンの除去等、技師全員が一定の水準で行えるよう研修・指導を行い概ね80%以上の報告率を維持できるよう取り組んでいます。
輸血製剤の廃棄率
- 分子・分母
- 分子:廃棄赤血球製剤(RCC)単位数
分母:輸血赤血球製剤使用単位数+廃棄赤血球製剤単位数
- 備考(除外項目等)
- 自己血は含まず
- 指標の説明
- 血液製剤の適正使用の推進とともに、廃棄血を減らし貴重な血液製剤の有効活用をおこなっていくことが必要です。各年毎に当院で準備した赤血球製剤の全体数に占める廃棄赤血球製剤の割合で廃棄率を計算しています。
- 考察
- 血液製剤廃棄を抑制するために診療部への情報提供や輸血予定日の未使用製剤の確認を継続して行い2024年の廃棄率は0.4%でした。同規模施設の2023年度赤血球製剤廃棄率の全国平均は1.3%であり、当院においては低い水準を維持できています。今後も適正な輸血のための管理体制を整備し、輸血療法委員会を中心に輸血に携わる全職員への教育を継続して行い、貴重な血液製剤の有効活用のために病院全体で取り組んでいきます。
- 参考文献等
- 令和5年度血液製剤使用実態調査報告書