倉敷医療生活協同組合 水島協同病院 オフィシャルサイト

水島協同病院 臨床指標


人権の尊重に関する指標

①生活保護相談件数 ②無保険相談件数 ③資格証明書相談件数 ④短期保険証相談件数

指標の説明

  医療相談室では、経済的問題により受診出来ないということがないよう、制度の活用を促し、問題解決の相談をしています。経済的相談のうち国保短期保険証、国保資格証明書、無保険、生活保護の相談件数です。これらの指標は、社会の情勢や地域の特性を反映し、民医連の人権を守る医療実践の指標と言えます。

考察

  倉敷市では国民健康保険の保険料未納者などに対して、短期保険証や資格証明書が発行されています。資格証明書は窓口負担が10割負担となり、経済的問題を抱える人の受療権の侵害になりかねません。2015年度は資格証明書の方の相談が7件ありました。喘息や糖尿病の継続通院にもかかわらず資格証明書になっている事例が3例ありました。
  2011年より取り組んでいる「気になる患者訪問」で、中断、安否確認、実態把握、資格者証、無保険の方の訪問を行いました(訪問実施数21件)。中断・未受診・安否確認の12件の内、11件が受診につながっています。地道な活動の大切さを再認識しました。
  生活保護の相談件数は減少しています。病人が患者になれない状況の深化が懸念されます。また、抗癌剤など高額の治療をしている方が、経済的に困窮し、治療継続ができず、生活保護申請を行う事例がありました。患者の立場に立ち受療権を守る支援がますます必要とされています。

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カルテ開示数

備考

  患者・家族から申請・同意があって、当院の規程に基づき閲覧・複写など対応したもの。

指標の説明

  カルテ開示の基本的な意義は知る権利の保障です。医療についてより詳しい説明を聞きたい等の要望については相談窓口を設置し、診療記録の閲覧や病状説明を行い患者さんとの診療情報の共有をはかり、円滑で良質な医療を提供できるよう推進しています。この指標は、それらの実践として示しています。

考察

  診療情報の提供は、診療の過程で得られた患者の身体状況、病状、治療の情報を提供することをいいます。日常的な診療の中で病状や治療について説明し、必要な説明文書を交付し情報提供を行うことを原則としていますが、ご本人の申し出がある場合には別途時間を設けて診療内容の説明や診療記録等のコピー(「カルテ開示」)を行っています。
  情報提供には、医師や看護師の他に多くのスタッフが関わっています。情報の提供の仕方そのものが情報提供の質ですので、わかりやすく丁寧な説明と説明文書の作成を心掛けたいと考えます。また、その基礎となる診療記録の改善にも一層努力していきたいと思います。

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臨床倫理4分割法による事例検討数

指標の説明

  医療現場では、医療関連領域の知識、技術だけでは対処できない様々な問題や葛藤に遭遇します。また、法、社会、文化、宗教に関わる問題も少なくありません。こうした倫理問題へ適切かつ迅速に対処することは、患者中心の医療を実践するためにはとりわけ重要な課題です。
  臨床倫理4分割法は、患者の問題を、医学的適応、QOL、患者の意向、周囲の状況の4つのカテゴリーに分けてワークシートに記入し、問題を広い視野から眺め、最善の対応を見出すという方法です。当院では2008年からこの臨床倫理4分割法を導入し、医療ケアチームによる検討を通して現場での倫理的問題に対応しています。臨床倫理4分割法による事例検討数は、倫理問題への対処がどの程度できているかという指標です。また、具体的事例を通してスタッフの倫理教育がどこまですすんでいるかを示す指標でもあります。

考察

  職場で取り組む倫理事例は年々増加傾向にあり、2015年度は前年度の倍以上になりました。これは、職場における「倫理風土の醸成」が少しずつ構築されてきていることの証と考えられます。一方、各職場において倫理的事例検討会が全て漏れなく報告されない現状にあり、正確な事例数の把握のために報告方法の検討も必要です。
  2015年は、1月に「臨床倫理4分割法によるカンファレンスの進め方の手順」を作成しました。5月には職員の全体学習において、臨床倫理4分割法を使った模擬事例検討会開催しました。7月には倫理コンサルテーションチームを立ち上げ、リアルタイムに倫理問題に対応できる仕組みをつくりました。またこれらの活動を第4回日本臨床倫理学会で発表しました。
  今後は、倫理コンサルテーションチームのメンバーを中心に、4分割事例検討会を充実させていていくともに、事例の収集、整理、保管システムの再検討を行い、職場での倫理問題にしっかり対応していきたいと考えます。

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