倉敷医療生活協同組合 水島協同病院 オフィシャルサイト

水島協同病院 臨床指標


手術に関する指標

胃癌手術後平均在院日数

分子・分母

  分子:術後患者の術後在院日数の総和(手術日を含まない)
  分母:月間に胃癌の手術を受けた退院患者数

備考(除外項目等)

  分母について:期間内に退院した患者の内、胃癌を主病名として入院し、入院中に全身麻酔による手術治療(開腹もしくは腹腔鏡下による胃切除術、胃部分切除術)を受けた患者

指標の説明

  胃癌術後管理の評価として在院日数を検証することを目的とした指標です。術後に合併症、続発症が発生すれば、在院日数が長くなるため、短期での退院は、術後管理が適切に行われたと考えられます。

指標の種類

アウトカム

考察

  術前からリハビリが介入することによって、術後早期の離床が実践されています。また栄養士による食事療法の個別対応の成果もあって、在院日数が短縮できています。

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降圧薬服用患者の血圧コントロール割合

分子・分母

  分子:血圧コントロールの目標値を達成している患者数
    (140/90未満)
  分母:降圧薬が処方された患者件数

備考(除外項目等)

  降圧薬の血圧コントロール割合を4半期ごとに連続して測定しています。ホームページにアップするにあたり10月から12月のデータをその年度の代表値としました。但し、2015年度は代表値を7月から9月の間のデータに変更しています。

指標の説明

  本邦の高血圧患者は約4,000万人と言われ、高血圧症は脳卒中や心疾患の発症予防、死亡の回避にとって重要な健康問題です。一方、その重要性にも関らず、プライマリケアの現場での血圧管理は必ずしも十分ではありません。高血圧の病態の把握、合併症の評価と対策、病態に対応した降圧薬の選択、コントロール目標値の達成など、高血圧症の管理にはきめ細かな対応が求められます。地域住民の最大の健康リスクである高血圧症のコントロールは、プライマリケアの現場の重要な診療課題です。

考察

  当院の降圧剤が処方されている患者数は、2011年度2,232名、2,012年度2,358名、2013年度2,562名、2014年度2,794名、2015年度2,648名と推移しています。
  テンプレートからデータシートへの血圧の記録を実施してもらっている6名の内科医の患者に限定して分析しました。2015年度の分析対象患者は848名中140/90mmHg未満は610名で目標達成割合は71.9%でした。これらの値は2014年度と比較して2.2ポイント改善していました。
  高血圧のガイドラインは2014年に改訂され、血圧の目標値を変更されました。改訂点をよく理解し、ガイドラインをふまえた診療を進めていく必要があります。また、家庭内血圧の測定を推進し、患者の自己管理を支援していくことも大切です。

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降圧薬服用患者の家庭血圧測定割合

分子・分母

  分子:家庭血圧測定調査回答者のうち家庭血圧測定者数
  分母:降圧剤が処方された患者のうち家庭血圧測定調査回答者数

指標の説明

  本邦の高血圧患者は約4,000万人と言われ、高血圧症は脳卒中や心疾患の発症予防、死亡の回避にとって重要な健康問題です。「高血圧治療ガイドライン2014年」では、家庭内血圧測定の意義が強調され、その位置づけがこれまで以上に大きくなりました。家庭内血圧は診察室血圧よりも生命予後に優れた予知因子であるとも言われています。当院では、家庭血圧測定による自己管理を進めることが高血圧治療の質を担保する重要な要因と認識し、質指標としました。

考察

  家庭血圧測定調査は、2015年7月から9月までの3ヶ月間に実施されました。この期間の降圧薬服用者総数は2,648名であり、そのうち1,237名(46.7%)から回答を得ました。この回答者の中で、家庭血圧測定者は774名(62.6%)でした。
  ただし、この調査は未回答者が多く、その大半が家庭血圧非測定者と仮定すると、家庭血圧測定割合の数字は大きく動き低下します。より正確な実施割合を得るためには、調査の回答率を上げる取り組みが必要です。

参考文献等

高血圧治療ガイドライン2014〔JSH2014〕日本高血圧学会

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LDLコレステロール値のコントロール割合

分子・分母

  分子:LDLコレステロール値の最終検査結果値が140mg/dL未満の患者数
  分母:脂質異常症の薬剤投与のある患者数

備考(除外項目等)

  LDL降圧薬のコントロール割合を6ヵ月ごとに連続して測定しています。ホームページに掲載するにあたり下半期のデータをその年度の代表値としました。

指標の説明

  脂質異常症は、心筋梗塞や脳血管障害など心血管合併症の危険因子のひとつです。中でもLDLコレステロール(LDL-C)はいわゆる悪玉コレステロールと呼ばれ、心血管合併症予防の重要なターゲットとなります。「動脈硬化性疾患予防のガイドライン」では、LDLコレステロールの管理目標をリスクにより層別化していますが、当院では便宜上LDLコレステロール140mg/dl未満を質指標のコントロール基準として採用しています。

考察

  LDL測定値のある患者は851名あり、LDLのコントロール目標値を満たした患者は731名、85.9%でした。2011年度、2012年度、2013年度、2014年度の同時期の値と比較してほぼ横這いでした。
  当院外来にて脂質異常症の薬物療法を受けている患者は2015年度の期間内で1,525名であり、2011年度1,198名、2012年度1,286名、2013年度1,381名2014年度1,523名と年々増加傾向を示しています。一方、この期間内に脂質検査を実施した患者数は、2011年度737名(61.5%)、2012年度768名(59.7%)、2013年度822名(59.5%)、2014年度838名(55%)、2015年度851名55.8%とその割合は低く、この値も経年的に改善をみていません。少なくとも半年に1度の脂質の評価が必要と考えます。

参考文献等

日本動脈硬化学会「動脈硬化性疾患予防ガイドライン」

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糖尿病患者の血糖コントロール割合

分子・分母

  分子:HbA1c<7.0% (NGSP)を達成した患者件数
  分母:インスリン製剤または経口血糖降下薬が処方された患者件数

備考(除外項目等)

  糖尿病患者の血糖コントロール率を四半期ごとに連続して測定しています。ホームページに掲載するにあたり10月から12月のデータをその年度の代表値としました。

指標の説明

  ヘモグロビンA1c(HbA1c)は、過去1~2ヶ月の平均血糖値を数値化した血糖コントロール状態を示す指標です。糖尿病に関する多くの疫学研究から、血糖コントロールが良好であるほど合併症(細小血管症)の発生・進展が減少するといわれています。
  2012年4月から従来の表記法(JDS)から国際基準の表記法(NGSP)に切り替えられ、値が0.4%高くなりました。また、糖尿病のコントロール目標とされるHbA1cの値も、2013年5月に開催された第56回日本糖尿病学会年次学術集会において新しい目標値として7.0%未満が定められました。このHbA1c7.0%未満の達成率は最適な治療提供の指標と考えられます。

考察

  2015年度の糖尿病治療を受けた患者で期間にHbA1cを測定した患者は1000名であり、2010年755名、2011年924名、2012年946名、2013年992名、2014年991名と年々増加しています。このうち2015年度のHbA1c7.0%未満を達成した割合は48.2%で、2010年度38.4%、2011年度51.0%、2012年度57.4%、2013年度51.8%、2014年度52.6%と比較してもやや減少しています。
  インクレチン製剤、SGLT2阻害剤など新しい薬の登場、外来や病棟でのチーム医療の推進といった前進にも関らずコントロール率が低下した理由については分析をする必要があります。患者の高齢化や厳格なコントロールによって生じる低血糖のリスクを回避する姿勢などもその一因と考えられます。
  なお,この期間に薬剤投与がされているにも関わらずHbA1cの測定されていなかった患者が2015年度は189名(血糖降下薬が処方された患者の15.9%)あり、2010年度49名(6.1%)、2011年度56名(5.7%)、2012年度111名(10.5%)、2013年度190名(16.0%)、2014年度163名(14.1%)、とここ数年の増加がひとまず頓挫したと見受けられます。少なくとも4半期に1度の血糖コントロール評価実施に向けた改善の努力が求められます。

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糖尿病患者の眼科受診率

分子・分母

  分子:1年間に当院眼科を受診した患者数
  分母:血糖降下薬を使用している患者数

指標の説明

  糖尿病患者は長期間持続する高血糖・脂質異常・高血圧などにより様々な合併症を併発してきます。網膜症はその代表的な合併症のひとつであり、放置すれば失明など重大な結果を招きます。その予防には早期発見と適切な対処が求められますが、日本糖尿病学会編「糖尿病治療ガイド」(2014-2015)では、眼科医に定期的診察を依頼することを推奨しています。このガイドでは受診間隔を正常から単純網膜症の初期は1回/年、単純網膜症中期以降は1回/3~6ヵ月、増殖前網膜症以降は状態により1回/1~2ヵ月と提案していますが、質指標としては最低年1回の眼科受診を指標として取り上げました。この測定結果については他院の眼科に受診している患者は拾い上げていないことを考慮して解釈する必要があります。

考察

  2015年度の受診割合は1344名中259名で19.3%でした。2014年度の受診割合の1,288名中349名27.1%と比較しても低値でした。糖尿病患者の眼科的チェックはまだまだ不十分の状況があります。患者さんに説明して、受診の割合を増加させていく必要があると思います。

参考文献等

日本糖尿病学会「糖尿病治療ガイド」(2014-2015)

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糖尿病患者の尿中アルブミン測定率

分子・分母

  分子:1年間に尿中アルブミン排泄量測定を実施した患者数
  分母:血糖降下薬を使用している患者数

指標の説明

  糖尿病はしばしば腎病変を招き、腎不全・透析の原因となるばかりでなく、脳卒中や心疾患のリスクにもなります。当院の透析新規導入者の中でも、糖尿病は第1位を占めています。
  このような重大な機能障害・疾病を予防するためには、初期の腎病変を早期発見し適切に対応することが求められます。日本糖尿病学会編「糖尿病治療ガイドライン」(2014-2015)は、尿中アルブミン排泄量測定を3~6ヶ月に1回定期的に行うことを推奨しています。糖尿病の管理指標のひとつとして最低年1回の測定を取り上げました。但し、既に蛋白尿が顕在化している患者については尿中アルブミン排泄量を測定する段階ではない場合もあり、実施されない場合もある点に留意して解釈する必要があります。

考察

  2015年度の尿中アルブミン排泄量測定割合は糖尿病患者1344名中759名で59.2%でした。2014年度と比較してほぼ横這いでした。外来での取り組みの中で値が改善させていく必要があります。

参考文献等

日本糖尿病学会「糖尿病治療ガイド」(2014-2015)

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市中肺炎患者死亡率

分子・分母

  分子:市中肺炎患者死亡患者数(成人):軽症、中等症、重症、超重症
  分母:退院した市中肺炎患者発生患者数(成人):軽症、中等症、重症、超重症

備考(除外項目等)

  ICDコードJ13$~J18$を対象(15歳以上で、入院前1ヶ月以内の入院歴、療養病院・施設滞在者を除く)とします。

指標の説明

  抗菌化学療法の発達した現在においても、肺炎は今なお罹患率、死亡率の高い疾患です。しかもその罹患率は人口の高齢化とともに増加し、死因別死亡数は悪性新生物、心疾患に次いで第3位を占めています。肺炎の診療には、原因菌の確定と適切な抗菌剤の選択のみならず、酸素療法、呼吸管理等、総合的な対応が求められ、病院の集学的な治療レベルの示す指標のひとつと考えられます。

考察

  2015年の市中肺炎に分類される入院患者(DPC対象の肺炎患者から長期療養型病床群・介護施設からの肺炎、1ヶ月以内の入院歴のある肺炎を除いてはいるもの)は139名で、重症度別の患者数は、軽症28名(20.1%)、中等症87名(62.6%)、重症20名(14.4%)、超重症は4名(2.9%)でした。全体と各重症度別死亡率は、全体5.8%、軽症0%、中等症4.6%、重症20.0%、超重症0%でした。この数字は、JRS2005検証委員会が行った全国調査の死亡率、軽症0%、中等症3.1%、重症9.9%、超重症19.9%と比較して、重症では高値を示し、超重症では低値を示しました。

参考文献等

成人市中肺炎ガイドライン2005年改訂版の全国調査

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