倉敷医療生活協同組合 水島協同病院 オフィシャルサイト

水島協同病院 臨床指標


チーム医療の指標

入院患者の他科診察の依頼割合

入院患者の他科診察の依頼割合
分子・分母

 分子:退院患者で入院中に他科受診のあった患者数
 分母:退院患者数

指標の説明

 多くの疾患を持っている入院患者さんの診療に対して、それぞれの専門の科に診療内容の確認や、協力を依頼することは、診療の透明度、チームワークの度合いを示すもので、医療の質を表します。

指標の種類

プロセス

考察

 2016 年度は38.5%と前年より3.0ポイント上回りました。在院期間が短くなる中でも患者の病状から必要と思われる他科へのコンサルトが維持されています。
 当院の基本方針に明記している全人的医療の推進には,患者の問題を幅広く把握し、問題に応じた各科の協力体制が欠かせません。専門科間の協力を進め、よりよいサービスの提供に努めたいと思います。

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ケアカンファレンス実施率

ケアカンファレンス実施率
分子・分母

 分子:退院患者のうち医師・看護師・コメディカルによるカンファレンス記録のある患者数
 分母:退院患者数

備考(除外項目等)

 電子カルテ上に、医師・看護師を含む3職種以上が参加したカンファレンス内容の記録があるものを条件としてカウントを行っています。

指標の説明

 患者の多面的な要求に応える医療やケアを実践するには、多くの職種による専門性の結集が不可欠です。初診時や定期的に開催される多職種カンファレンスは、こうした医療やケアの要であり、全人的医療の実践がどの程度できているかみるための指標として設定しました。全退院患者のうち、一度以上ケアカンファレンスが実施された比率をみたものです。

指標の種類

プロセス

考察

 2016年度は53.9%の実施率で前年より1.3 ポイント増加し、2010年からの測定値でも最高値となりました。この値は全日本民医連の2016年の中央値の48.01%を5.89ポイント上回っています。在院日数が短縮されている中でも、病棟カンファレンスや科別カンファレンスが意識的に行われていることを示しています。
 診療報酬上でもチーム医療が重視され、多職種でのカンファレンスの開催が様々な加算の算定要件となり、その記録は算定の根拠にもなっています。患者の多面的な要求に応え、必要な情報の共有が図れるよう、多職種カンファレンスにふさわしい内容の充実も求められます。

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リハビリテーション実施率

リハビリテーション実施率
分子・分母

 分子:退院患者のうち、リハビリテーションを実施した患者数
 分母:退院患者数

備考(除外項目等)

 退院患者のうち、PT/OT/STのいずれかのリハビリテーションを実施した事がある患者数但し3日以内退院は除く。

指標の説明

 急性期病院に於けるリハビリテーションは、機能等症状改善や廃用症候群・合併症などの予防や改善を目的とし、早期からの介入の重要性が問われています。また実施率は在宅復帰率などと共に重要な指標となっています。当院に於いても同様でリハビリテーション実施率は意義のあるものと考えます。

指標の種類

プロセス

考察

 2016年度のリハビリテーション実施率は、前年より11.9ポイント増加し79.3%でした。近年の高齢患者の増加と、入院加療中のADL 能力低下や認知症の悪化等に対し、より早期のリハビリテーションの有効性が言われています。
 2016 年度はPT・OT 計5名の増員を行い、7月から土曜日を全日診療として、より早期に多くの患者への介入が可能な体制を整えてきたことが実施率のアップに繋がりました。リハビリスタッフの退院支援会議への参加と自宅ADL 訓練の実施、認知症ケアチームによる認知症患者へのケアなどにも取り組みを強めたいと思います。

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クリニカルパス利用率

クリニカルパス利用率
分子・分母

 分子:クリニカルパス使用患者数(入院中複数のパスを利用していても1とする)
 分母:退院患者数

指標の説明

 クリニカルパスは、病気ごとに検査や治療、看護ケアなどの内容およびタイムスケジュールを一覧表にしたものを言います。わが国には1995 年頃から導入され徐々に普及してきました。クリニカルパスの使用は、患者さんにとっては診療の予定が分かりやすいという利点があり、医療者にとっては科学的根拠に基づいた標準的な医療の実践、医療スタッフ間での情報の共有、チーム医療の推進に役立ちます。クリニカルパス使用の増加は、内容の分析・見直しにもつながり、医療の質の向上にもつながります。

考察

 2016年度のクリニカルパス利用率は33.6%で、前年から1.2ポイント減少しました。ESDやERCP検査・処置件数が減少したことがパス利用率の減少したことの一つの要因と考えられます。
 当院では2002年にクリニカルパス推進委員会を立ち上げ、クリニカルパスの作成と活用に取り組んできました。現在承認しているクリニカルパスは手術や検査関係が多く、外科系クリニカルパスの利用は進んでいます。一方、内科系疾患に関わるパスの運用が遅れ、例年のパス利用率が30%台に留まっています。
 2014年からは承認しているパスに関するバリアンス事例の集約と必要なパスの変更を行ってきています。中でもTCS検査・処置では、頑固な便秘の患者に対する洗腸剤の用法等を変更したパスや、透析中の患者用パスの新設、ポリープ切除患者のパスの見直しを行いました。また、胃がん手術のパスを診療ガイドラインに沿って修正した事例もあります。
 診療現場の実状に適合した改善を行うことにより、有用なクリニカルパスの利用率の向上をすすめることができると思われます。

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褥瘡新規発生率

褥瘡新規発生率
分子・分母

 分子:入院後に新規に発生した褥瘡の数(別部位は1として計測)
 分母:調査月の新入院患者数+前月最終日在院患者数

備考(除外項目等)

 医療機器による褥瘡も含め、大きさや深さに関係なく、入院後に新規に発生した褥瘡を対象としています。2012年度以前と2013年度以降の間に評価方法の変更があり、見かけ上数値が増加しています。

指標の説明

 褥瘡予防対策は、提供されるべき医療の重要な項目であり、栄養管理、ケアの質評価に係わる指標です。

指標の種類

アウトカム

考察

 当院では褥瘡対策チームを2002年に発足させ、褥瘡の予防対策に関する学習や啓発活動、褥瘡回診、予防対策用具の整備等の活動を行っています。
 2013年度には、新規に褥瘡管理システムの導入を契機に、「発赤」の段階で褥瘡の発見が増え、新規発生率が上昇しました。
 2014年度から、新入職員向けの学習や委員会学習など行い、2016年にはeラーニングでの学習を始めました。褥瘡の新規発生のハイリスク患者は、急性期で病状が不安定な患者や終末期の患者ですが、早期に発見し対処することで重症化を防止してきたため年々褥瘡新規発生率が低下してきています。今後ともハイリスクを有する患者に対して病棟のリンクナースを中心に協力を強め、予防的な介入を充実させたいと思います。

参考文献等

1)褥瘡予防・管理ガイドライン:2009年日本褥瘡学会編集

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